子供の頃、自由になりたいと思った。
早く大人になりたいと思った。
自由にゲームがしたい
自由にテレビを見たい
自由にお金を使いたい
自由にマンガが読みたい
いつの間にか、大人になった。
あの頃に願ったことは、今はなんでもできるようになった。
それなのに、どうして
どうして、これほどまでに不自由と感じるのだろう。
自由にマンガもテレビもゲームもできるのに。
あの頃に願っていた、自由な大人のはずなのに。
あぁ、
自由は、不自由の中にこそあったんだ。
あの頃の不自由は、自由だったんだ。
何も知らず、過ごしてしまった。
過ぎたからこそ、知ることができた。
もうあの頃の自由は手に入らないけど、
もうあの頃には戻れないけれど、
これからも人生は続いていく。
あと60年、不自由なままで生きるのには
あまりに長すぎる。
長すぎるから、
これからの60年、
たくさんの自由を見つけて行こう。
この不自由な世界の中で、
たくさんの自由を見つけて、笑っていたい。